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その電気は外から?それとも自分から?

  • 2024/04/12

Summary

エレファントノーズフィッシュは,モルミルス科弱電気魚の一種である。感覚情報を効率よく処理するためには,自分の出した電気パルスと他個体の出した電気パルスを区別する必要があるが,どのような脳内の神経メカニズムが自他の区別を担っているのだろうか?

エレファントノーズフィッシュ(Gnathonemus petersii)は,アフリカ中西部のコンゴ川流域に生息するモルミルス科弱電気魚の一種である。彼らは筋肉由来の電気細胞から構成される電気器官を尾部にもち,同期した活動電位を発生させることで身体の周囲に電場を形成する。体表上に分布する電気感覚受容体は,自分が出した電気パルスをモニターしており,周囲の物体によるわずかな電場の歪みを検出することができ,暗闇のなかでも環境を察知することができる。また,電気パルスのタイミングをコントロールすることで,求愛や闘争といったコミュニケーションにも用いている。これらの感覚情報を効率よく処理するためには,自分の出した電気パルスと他個体の出した電気パルスを区別する必要があるが,電気感覚受容体は自他を区別することができない。どのような脳内の神経メカニズムが自他の区別を担っているのだろうか?(本誌総説参照)

その電気は外から?それとも自分から?

Washington University in St. Louis 福富 又三郎

 

(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.40 No.2 表紙より)

 

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