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Delta Viewerによるヤツメウナギ松果体の立体構築

  • 2007/11/20 

Summary

Delta Viewerを用いて連続切片像20枚から立体構築したヤツメウナギ松果体

 立体構築は,試料の断面画像から物体の形状を復元して組織の3次元形状や空間的位置関係を解析する手法として古くから行われているが,従来は長時間の緻密な作業を必要とする特殊な技術であった。近年は,コンピュータハードウェアの進歩によりコンピュータ上で立体構築の作業が行えるようになっている。特に,ここ数年のグラフィック性能の向上はめざましく,十年前には数千万円クラスのグラフィック専用ワークステーションが必要だった立体構築が,今ではノートパソコン上で簡単に行えるようになっている。
 図は,ヤツメウナギの松果体の連続切片像20枚と,それをもとにDelta Viewerを用いて立体構築したものである。得られた立体像は,コンピュータディスプレイ上ではマウスで自由に回転させることができる。 Delta Viewerは3次元画像処理用のフリーソフトで,連続切片以外に,CT,MRI,共焦点レーザー顕微鏡等の3次元画像も同様に処理することができる。

奈良女子大学理学部 和田 昌昭 

 

(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.24 No.4 表紙より) 

 

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