学会組織 幹事会・委員会報告

2012年度第2回幹事会

  • 2012/6/19 


  • 日時:2012年6月12日 (火) 14:00〜17:00
  • 会場・出席者: (1) 札幌(北大・TV会議):水波誠,小川宏人;(2) 東京(東大駒場II・TV会議):神崎亮平,深田吉孝,田中浩輔,安藤規泰;(3) 葉山(総研大・スカイプ,音声のみ):蟻川謙太郎,木下充代;(4) 静岡(静岡大・TV会議):竹内浩昭;(5) 大阪(大阪市立大・スカイプ,音声のみ):小柳光正,尾崎まみこ;(6) 香川(徳島文理大・スカイプ,音声のみ):伊藤悦朗;(7) 福岡(福岡大・TV会議):藍浩之,渡邉英博 (以上14名,敬称略)

報告事項

1. 会長・庶務・会計

(1) 出版企画について(神崎会長)

 「研究者が教える動物飼育」が出版され,大変好評であった。小泉先生から引き継いで,「実験法」に関する出版を,黒川編集委員長,志賀将来計画委員長と検討を進めることが報告された。また,出版社との打ち合わせを翌日に実施予定である。

(2) 2012年度吉田記念賞,吉田奨励賞受賞者の決定について(神崎会長,安藤庶務幹事)

 2012年度の吉田記念賞受賞者は,吉田基金運営委員会における選考の結果,深田吉孝会員に決定した。
 2012年度の吉田奨励賞は,3名の推薦があり,吉田奨励賞審査委員会における選考と評議員会における承認を経て,浅岡洋一会員,渡邉英博会員の2名に決定した。なお,評議員会,総会での報告の際に,審査のポイント等概要を公表することを確認した。一方,審査基準・方法については毎年の審査委員会にゆだねられているが,より明確な審査基準を議論すべきとの意見が出され,幹事会を中心に今後議論することとした。

(3) 2012年度名誉会員の決定について(神崎会長)

 本年度は,本会の前身である動物生理学会の創設期に運営委員,大会会長,吉田記念講演をされるなど多大な貢献をされた先生方で,ご年齢・開催場所を考慮し,会長より下記7名の先生方を推薦し評議員会(通信)の承認を得た。
 立田栄光氏,吉澤透氏,久田光彦氏,澁谷達明氏,
 江口英輔氏,小西和彦氏,伊藤文雄氏

(4) 学会賞賞状ホルダの採用について(安藤庶務幹事)

 学会賞の賞状について,ホルダを採用したこと,体裁をB4縦に統一したことが報告された。

(5) 生物科学連合・昆虫科学連合関係(神崎会長)

 昆虫科学連合については,神崎会長が次期役員(編集幹事)に推薦されていることが報告され,7月14日の総会で決定することが報告され,今後より積極的に関わっていく意向が示された
 現在本会からの委員は沼田英治会員と神崎会長が担当しているが,7月の総会以降は弘中満太郎会員と神崎会長になることが報告された。

(6) 会員状況報告(田中会計幹事)

 6月11日現在,正会員:478名(一般会員:383名,学生会員:86名,名誉会員:3名,別枠正会員:6名),賛助会員:9名,会誌購読:5団体。

(7) 2012年度会計中間報告(田中会計幹事)

 支出は順調に進んでいる。一方繰越金が来年度には500万円に達する可能性があり対応が必要。また,2011年度決算については竹内秀明,小島大輔会計監査による監査を受け完了したことが報告された。

(8) 幹事会の予定について(神崎会長)

 これまで年2回行われていたが,基本的に大会中心であった。大会終了後に予算,学会賞,会員の獲得などについて議論を進めたい。またWebベースの会議だけでなく,年に1回程度は幹事が集合して議論を深めたいとの意向が示され,予算に反映させる方針が報告された。

 

2. 大会準備委員会

(1) 葉山大会準備状況について(蟻川大会長)

 参加者85名,受賞者講演6題,シンポジウム講演8題,一般講演:59題,合計73題の予定。発表様式,スケジュールについて説明があり,アブストラクトは経費節減のため当日配布とすることとなった。若手の会は総研大で実施するワークショップと合同で実施すること,また海外からの参加者で非会員だが発表したいという希望があり,今回準備委員長の責任で特例として認めることとしたことが報告された。
 また,本部企画シンポジウムの非会員の招待講演者については,学会本部負担であることを確認した。

 

3. ネットワーク委員会

(1) JSCPB-HPサーバ移行の進行状況(竹内ネットワーク幹事)

 4月末でサーバの移行を完了する予定であったが,仕様の違い等により3か月ほど遅れる予定であること,ただし,遅れによる費用の発生はないことが報告された。

 

4. 将来計画委員会

(1) 現在の活動について(小柳将来計画委員)

 現在将来計画委員会で議論している下記(a)〜(b)について報告があった。

(a) 発表論文賞

 発表論文賞について,若手を対象として数を増やすこと,具体的に現行の会長賞,大会委員長賞に加え2-3名設けることを検討している。賞の名前,副賞(賞金),選考方法,吉田奨励賞との関係,若手の定義等,議論の必要があるため,今大会は見送り次回大会以降での実施に向けて検討を進めることとなった。

(b) IVBPFとの連携

 Who’s WhoをIVBPFへリンクすることを検討している。IVBPFキュレータを務める高嶋聰氏よりIVBPFの説明があった。
 「比較」に重点を置いており,様々な動物の実験データ,実験ツールなどを集め,研究だけでなく教育・産業応用へ情報を提供するプラットフォームとして進めていることが紹介された。現在は無脊椎動物脳としているが,比較の観点から脊椎動物にも拡大することも検討している。Who’s Whoのような,研究者がどのような研究をしているかという情報をIVBPFにリンクすることを希望している。
 掲載前には執筆者の了解が必要。無脊椎動物以外の本会会員も考慮し,現在議論を進めている。

(c) 比較生理出版事業

 「実験法」について検討を行っている。7月5日の出版企画会議で議論を行う予定。

(d) 非会員の学会参加について

 非会員の大会参加,発表について,他学会の例も参考にしながら,メリットデメリットについて議論を行っていることが報告された。出席者からは,他学会の単年度会員のような制度も検討してはとの意見が出された。また,非会員の参加は将来的に会員になる可能性があるので良いと思うが,発表者は会員というポリシーは崩さぬ方がよいとの意見が出された。

 

5. 光生物学協会

(1) 第17回日本光生物学協会年会のお知らせ (深田副会長)

 第17回日本光生物学協会年会は8月17-18日に大阪大学で開催されることが報告された。

(2) 日本光生物学協会第1回招待講演・奨励賞の制定およびJSCPB推薦者の選考について (深田副会長)

 光生物学協会年会ごとに39歳以下で光生物学を研究対象としている若手研究者を対象に10名の招待講演者を選出し,その中から奨励賞を2名程度表彰する制度が新設された。加盟学協会から2名以内の招待講演者を推薦することとなり,第1回の選考委員を岡野俊行会員,中川秀樹会員,志賀向子会員としたことが報告された。また,今年は急な通知であったため急遽審査員会を立ち上げたが,来年以降は将来計画委員会の中で審査委員の任期や次回以降の選出方法を議論する方針であることが報告された。
 関連して,今回のように本会から講演者等を推薦する際の選考方法について意見交換が行われた。現状では関係者が中心に審査委員会をその都度立ちあげているが,他学会では賞選考委員会を設けている例もあり,将来計画委員会での検討を依頼した。

 

6. 若手の会

(1) 葉山大会での若手の会と予算措置について(渡邉若手の会代表)

 総研大でのワークショップと合同開催で7月8日(夕方)〜9日(16時)に実施すること,また本年度の若手の会経費から参加費の補助を実施することが報告された。
 来年度は合宿形式で実施する予定。若手の会予算から経費を補助する予定のため,来年度予算の増額の要望があった。必要経費の見積次第,来年度予算に反映させることとなった。

 

審議事項

1. 行事委員会

(1) 2014年大会のICN2014との並列開催について(伊藤行事幹事)

 第一回幹事会の議論を踏まえ,伊藤幹事より報告と再提案がなされた。前回の課題は,a) 会員の専門分野とニューロエソロジーの関係,b) 開催スケジュール,発表方法,c) 若手会員の支援,の三点であった(会誌Vol.29, No.2, p.107参照)。
 会員の専門分野に関する調査報告:全会員の専門分野を精査したところ,本会会員数に対し約6〜8割がニューロエソロジー関係の研究を行っている。ただし,専門でないと感じる会員もおられるかもしれない。これに対しては,ニューロエソロジーの会議が目指すところは,Neural basis of behavior, Evolution of nervous system と幅広いものであり,JSCPBの多くの会員が参加できる環境であること,またJSCPBは多様性や適応をテーマにしており,ICNが目指すところと変わらないので幅広くとらえていただき,より多くの会員のご参加を頂きたい 。

 大会開催に関する再提案:1) JSCPBとICNを並列開催する。2) ICN初日に総会,受賞者講演を行う。会場は札幌コンベンションセンター,費用はJSCPBが持つ。当日午後はICNのウェルカムレセプション3) ICNとのジョイントシンポジウムを企画する4) ICNでの発表をJSCPB年会の発表と認める4) JSCPB本部の予算確保ができれば,初日年会に要する参加費用はかからない可能性がある5) 会員は初日のJSCPB年会のみの参加も認める6) ICNに参加する若手会員に対し,参加費の補助を行う 7) JSCPB会員の参加費はISN会員と同額(承諾済み)8) 大会委員長は北大・小川会員,行事委員でバックアップする 9) 会員へお知らせを出し,意見を頂く。

 報告,提案事項について議論を行った。

・予算に関する議論があり,JSCPB負担の会場費については,半日程度であれば例年の大会補助費が承認されれば,会員から参加費徴収なしにカバーできる可能性があること,若手のサポートについては予算案を見積り積極的に進めることが示された。ただし若手会員の線引きについて明確にする必要がある。
・行事委員長がJSCPBの各分野の会員に意見を求めたところ,ニューロエソロジー以外の専門分野の会員からは参加に前向き意見を頂いたことが報告された。ただし,会員全員に十分周知させること,また意見を頂く時間を設ける(メーリングリスト,葉山大会での総会)必要性が指摘された。
・葉山での評議員会での審議に提案する際,具体的な費用の案は提案しておく必要ある。年会(ICN2014初日)の参加費については,通常の補助費(20万円)でカバーし,年会の参加費は徴収しない方向で検討すべきである。この予算は来年の姫路大会での審議になる。

 アブストラクトの会誌への掲載について問題提起がされた。

・会誌へのアブストラクト掲載の必要性:学会としてはJSCPB大会で発表した,ということを明確にする必要がある。参加しなかった会員を含め全員に大会の情報を伝える必要があるため,大会アブストラクトは通常会誌に掲載しているので,転載してJSCPB年会で発表したことを明確にする必要がある。
・転載の許諾の交渉:ICN2014でアブストラクトはプロシーディングスとしてICNから発行されるが,転載についてはICNと交渉する必要がある。二重掲載にならぬように,ICNの転載であることを明確にする必要がある。
・プロシーディングスとして発行されることによる制約:ICNからプロシーディングスが出るため,通常の年会と異なり(現在JSCPB年会英文アブストラクトの会誌への掲載は希望制)記録が残ることについて発表者は留意する(二重投稿の防止)。
 本件については関係団体との調整が必要なため,今回の並列開催の審議から切り離すが,今後情報収集と交渉を十分に進めることを確認した。

 以上の議論の結果,今回の再提案をもって2014年JSCPB大会をICN2014と並列開催にする案が承認され,評議員会に諮ることとした。

(2) 2013年度姫路大会の日程,会場について(伊藤行事幹事)

 2013年(平成25年)姫路大会(池野英利委員長)は,兵庫県立大学姫路新在家キャンパスにて平成25年7月13日(土)〜15日(月)で開催することが提案され,承認された。

 

2. 将来計画委員会

(1) IVBPFリンク(バナー)の比較生理生化学会のHPへの掲載について(小柳将来計画委員)

 IVBPFとの連携を進める方針のもとバナーの学会HPトップページへの掲載の提案があった。掲載箇所は賛助会員の欄になるが,混同されないよう検討が必要。IVBPFとの連携についてはIVBPFの内容を会員へ周知させることの必要性が前回幹事会で確認されているので,評議員会,総会で報告したのちに作業を行う提案がなされ承認された。

 

3. 会長・庶務・会計

(1) 2013年度予算案について(田中会計幹事)

 編集補助に対する謝金,若手の会補助,幹事会旅費,役員選挙費,大会企画補助に増額希望が出ており反映させた上で評議員会に諮る。
 繰越金が500万円を超えており,対応を議論する必要があるが,繰越金を見越した赤字予算を組むのは問題がある。一般予算の他に繰越から特別予算を組むなど検討を進める。

(2) 第34回大会評議員会,総会式次第の確認(安藤庶務幹事)

 評議員会での審議事項について確認した。1) 2013年度吉田奨励賞審査委員委嘱について,2) 口座引継ぎに関する細則の追加について,3) 2013年度予算案,4) 2014年度大会のICN2014との並列開催について,の4項目を確認した。

 

 

 

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